生まれる者あれば、必ず死ぬ者があるということは、 避けられない人間の摂理です。(生者必滅) とくに家族、親戚、日頃親しかった友人や知人の死に接するのは、 非常に悲しいことであります。 不幸は何の前ぶれもなく突然に訪れるもの。 |
法律的には、死は医師による死亡診断書または死体検案書の交付をもって確定します。 したがって遺体の取り扱いにあたっては、まず死亡診断書(または死体検案書)が交付されていることを確認する必要があります。 |
安置する際には、遺体の頭部を北向き、西向き、または部屋の状況に応じて判断します。 「枕直し」と言い、仏式においては釈尊が入滅したときの「頭北面西右脇臥(ずほくめんさいうきょうが)」の姿勢にならい、頭部を北にし、顔を西に向ける姿が基本とされます。 |
「喪主」と「施主」は一般的には争議を主宰する人という意味で同じように用いられますが、厳密には異なります。 「施主」は布施する人ということから転じたと言われ、葬儀の金銭面の負担もして、運営の責任を負う人です。 昔であれば、戸主が亡くなり、後継ぎの長男が未成年のとき、叔父が後見人となり運営の責任を負いました。この場合、長男が喪主、叔父が施主になります。 名目的な責任者が喪主、実質的な責任者が施主と言ってもいいでしょう。 通常の個人葬の場合には喪主と施主がイコールになることが多いのですが、社葬の場合には喪主は遺族で、施主は企業になります |
湯かんなどの遺体処置、着替え、納棺は入棺とも言いますが、基本的には遺族が行い、親しい人や葬儀社に手伝ってもらいます。 |
通夜とは古代の殯(もがり)の遺習であるとか、臨終の際の看病の延長にあるものであるとか、言われます。夜伽(よとぎ)とも言われ、夜を徹して死者を見守ります。 しばしば死者の枕元でお経が読まれ、念仏が唱えられました。 死とは法律的には「心停止」という ある”点”ですが、遺族や身近な人たちにとってはすぐ受け入れられることではありません。 そこで、夜を徹して死者の枕元に侍り、生きているときと同じように仕えます。ある意味では死者と最後に過ごす大切な時間であるといえます。 |
葬儀・告別式は、古くは、自宅での出棺の儀礼の後、葬列(野辺の送り)を組んで葬場に行き、葬儀式を行い、火葬または土葬をしたというのが一般的であったと思われます。 葬列がなくなって、斎場での儀礼と葬場での儀礼が一体化したことにより、現在の葬儀・告別式が誕生しました。 |
遺体を火葬(「荼毘(だび)」と言います)した後の拾骨を骨上げ、収骨とも言います。 遺族による拾骨は日本独特の儀礼と言われています。拾骨は、昔は1人が箸を持った遺骨を順に次の人に渡していく形だったようですが、現在では2人で一組になって遺骨を拾います。 「箸渡し」は「箸」と「橋」の音が共通なところから、個人をこの世からあの世へ、三途の川の渡しとしてあげる、という思いからきているといわれています。皆で送ってあげようという気持ちの現れでしょう。 |
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