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お葬式辞典

13 お通夜

お通夜の準備

通夜は、遺族や近親者、故人と親しかった人たちが故人と生前同様に最後のおつきあいをし、その冥福を祈る儀式です。昔は、遺体を野獣から守るため、僧侶の読経が終わってから関係者が夜通しで付きそったことから始まったといわれています。最近は、葬儀の前夜に、祭壇を葬儀用に飾ってからお通夜を営みますが、午後7時頃から9時頃までに済ませることが多くなりました。


親族だけでお通夜を務めましょう。

普通、通夜は、隣組みなどの外部の人の世話にならず、親族だけで務めるものです。
弔問客は、仕事の都合などで午後6時過ぎくらいからお参りに来られますので、親族は早目に食事を済ませて弔問を受ける準備をしておきましょう。親族の中で、お茶の用意とお菓子を弔問客にお出しする人なども決めておきます。午後7時を過ぎると弔問客も増えてきますから、来られた時に玄関口で通夜礼品だけを渡すことも多いようです。


お寺様に失礼のないようにしましょう。

お寺様が見えになり、読経が始まりますが、普通は30分くらいかかります。時には、そのあと法話される場合もあります。焼香台の前に弔問客が滞りがちになることもありますので、お寺様の後に別の焼香台を用意する場合もあります。また、弔問に来られた僧侶を導師様よりも上座にお通ししないようにします。ご詠歌は公の仏事ではありませんから、読経のあとでお願いします。また、法話をしていただく時の焼香は遠慮していただくようにします。


通夜のあいさつは、弔問客が少なくなってからにしましょう。

お寺様の読経、焼香が終わって、遺族、親族が順に焼香を済ませ、一般の方々の焼香が終わったところで、お寺様は退出されます。そのあと、喪主が謝辞のあいさつをして、お通夜が終わります。時間的には予定通りにならないものですが、弔問客が少なくなってからあいさつをして、お開きにされてもかまわないでしょう。


看病疲れの方やお年寄りに充分な配慮をしましょう。

通夜の弔問客がお帰りになったあとも祭壇の火は絶やさないように気をつけます。親族もごく近い方だけが残り、皆様がお帰りになったら、故人の看病でお疲れになった遺族や、お年寄りには特にいたわりの気持ちをもって接しましょう。


通夜での喪主のあいさつ

焼香が済んで、ある程度の時間になれば、喪主(または代理人)が弔問客に謝辞を述べます。短く簡単なあいさつがいいでしょう。

<あいさつ例①>
本日はご多忙のところ、通夜においでいただき、誠にありがとうございました。お蔭様で、とどこおりなく通夜をおえることができました。夜も更けてまいりましたので、この辺でお開きにしたいと存じます。本日は、どうもありがとうございました。

<あいさつ例②>
皆様、本日はお忙しい中、どうもありがとうございました。故人も皆様のお志をいただき、さぞや喜んでいるものと存じます。夜も遅くなりましたので、明日のお仕事にさしさわりがありましては、と存じます。どうぞ、ご自由にお引き取りくださいませ。なお、明日は○○○時から葬儀となっております。本日は、ありがとうございました。

あいさつは、あくまで感謝の気持を表わすものですから、短く簡単でも心をこめてしましょう。