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お葬式辞典

21 精進落としと初七日

精進落としの由来について。

祭事の期間中や葬儀で、いわゆる精進の期間が終わり、もとの生活に戻る時に、生臭い肉や魚を食べ、酒を飲んだりして、区切りをつけたのが精進落としの始まりといわれています。
もともと仏教においては、せめて家族の一員が亡くなった時には、ある一定の期間だけでも、けものや魚などの生き物の生命を奪わないよう努力しようという思想からきています。

葬儀が終わって、初七日、三十五日、四十九日などの忌明けの日に、その間絶っていた魚肉などを食べ、遺族以外の人は普通の生活に戻ってくださいという意味で行われてきました。


火葬場から帰られたら、料理を出して接待しましょう。

火葬が終わり自宅に帰られたら、祭壇に遺影を飾り遺骨と位牌を安置し、僧侶にその日最後の読経をしてもらいます。
そのあと、親族やお世話になった方々に酒食のふるまいとして"精進落とし"をします。

料理は、普通は仕出しや弁当を取り寄せ、酒を出してもてなします。
親族が上座で、遺族は下座にすわります。
この席で、喪主か親族代表は、葬儀が無事終わったことに対し御礼のことばを述べます。
精進落しは、普通の宴会ではありませんから、控え目にして早目に切り上げるようにしましょう。


初七日のときに、この後の法要について話し合っておきましょう。

初七日は、葬儀のあと初めて営む法事で、死亡日を含め七日目に行います。
最近では、遺族や親族のスケジュールに合わせ、葬儀当日に執り行うことが多くなってきています。
また、お寺様を訪れてお布施をお渡しするのは葬儀の翌日が普通でしたが、最近は、初七日の精進落としの席で葬儀と初七日のお布施を並べて渡すことが多いようです。
この時に、これからの法要について、お寺様とよく話し合っておきましょう。


初七日のお布施は、以後の法要のお布施と同額にしましょう。

法要にともなって、お寺様へお布施をします。
初七日や年忌法要、新盆などのお布施は、同額とするのがならわしですが、あくまでも喪家としての気持を大切にして、あまり負担がかからない範囲にします。
また、土地柄や風習などもありますから、長老のご意見なども一応、考慮に入れられるといいでしょう。


精進落しの席でも、お礼のことばを述べましょう。

葬儀当日と初七日の精進落としの席では、始めと終わりに列席の方々に対して、喪主か、それに準ずる方がお礼のことばを述べます。

<始まりのあいさつ例>
本日は皆様お忙しいところ、亡き○○○○のためにお心づくしを賜り、誠にありがとうございました。
お陰さまで滞りなく、○○○を済ませることができまして、○○も大変喜んでいることと存じます。
お口よごしでございますが、ささやかな膳をご用意いたしておりますので、どうぞお召上がりくださいませ。
本日は、どうもありがとうございました。

<切り上げのあいさつ例>
本日は、皆様、大変お疲れのところ、お引き止めいたしまして申し訳ございませんでした。
この辺でお開きとさせていただきますので、どうぞご自由にお引き取りくださいませ。