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お葬式辞典

17 焼香

仏式の葬儀や法要では焼香を行います。

焼香の由来は、もともとインドにおいて体の臭いを除くために行われた風習で、伽羅、百壇などの香木を焚いたことから始まったといわれています。香は仏の使いであるといわれ、仏をお迎えするため、また、仏に捧げるために焚かれるものです。長くも燃え続けますから、精進する徳を表わしています。各宗派によって作法に若干の違いはありますが、故人の冥福を祈るために、残された者が心を伝える方法として考えた細やかなしきたりといえます。


宗派に合わせて焼香しましょう。

焼香の作法は宗派によって若干、違いますので、各宗派のしきたりに合わせて焼香しましょう。

●浄土真宗本願寺派(西)・・ 香は額まで持ち上げないで、そのまま一度だけ行います。
●真宗大谷派(東)・・ 二度香炉へくべます。
●浄土宗・・ 額にいただき、一度か三度、香炉へくべます。
●日蓮宗 ・・額におしいただいて、三度、香炉へくべます。
●禅宗・・・ 一つまみだけ額におしいただいて香炉にくべたあと、もう一度、いただかないで、そのままくべます。
●真言宗 ・・ 一度または三度、左手をそえて香をくべます。
●日蓮正宗 ・・額におしいただいて、三度、香炉へくべます。

何宗の焼香であっても、葬儀の参列者が多い場合は宗派にこだわらず、一回でも別に差しつかえはないようです。

<焼香の順位>
①喪主嗣子(長男)②母③喪主の妻④孫(喪主の子)⑤喪主の弟
⑥喪主の姉妹(他家に嫁いだ人)⑦伯父・伯母(故人の兄弟姉妹)
⑧喪主の兄弟姉妹の子(故人の孫)⑨喪主の妻の兄弟姉妹
⑩喪主の従兄弟姉妹⑪故人の友人(年長順)

※会社・団体などの会葬が多い時①喪主②遺族③葬儀委員長④会社・団体代表者⑤友人⑥親族⑦一般会葬者


遺族は、焼香者一人一人に黙礼をしましょう。

一般の会葬者は、葬儀が会葬者焼香に移って、進行係から「どうぞお焼香をお願いします」とあいさつがあってから、先着順に随時、焼香します。僧侶の読経の間は、遺族のところで一礼してもお悔みのことばを述べられる必要はありません。遺族はそれに返礼しますが、いちいち、ことばを返す必要はなく、頭礼して返すだけにします。また、会葬者が礼をしなくても、一人一人に黙礼をするようにします。